概要
2020年東京オリンピックの開催中に、都市部の交通量削減を目的に首都高速道路の料金を値上げする対策案について取り扱うものである。
値上げについて
当初、500~3000円の値上げを検討していたが、最終的に一律1000円の値上げの予定である。
なお、対象は物流車両を除く一般車両について全車種である。
目的は?
概要でも述べたとおり、交通量の削減が目的である。
首都高速道路は、選手や大会関係者の移動に使われる主要ルートであるが、渋滞混雑が原因で移動時間を要した結果、試合時間等の運営に支障が出ることは避けなければならない。
ところが現段階でも、移動時間は当初の招致で説明した時間と比較して大幅に伸びることが試算されている。
当初の検討案
当初は時間帯によって変動させるロードプライシング(道路課金)制度の導入を検討していたが、国や東京都、大会組織委員会など関係者の協議で、1000円の上乗せを軸に詰めの検討をしていくこととなった。え、なんで?
値上げをしたい(切実)
東京都や大会組織委員会は、渋滞緩和の対策として、企業に対して時差出勤や在宅勤務を要請し、自主的な取り組みでの解決を目指してきたが不十分と判断した。
目標である交通量を20~30%抑制を達成するため、値上げは必要不可欠なのである。
やっぱり怒られた
値上げを検討していることが、オリンピックの準備状況を監督するIOC委員長の耳に入り、「料金上乗せ以外の方法もある。まずは一般の人々に迷惑をかけない方法を検討すべきだ」と指摘された。
IOC「でも、しょうがないよね」
首都高において、交通混雑緩和のための大規模な交通規制のテストを実施したが、交通量は去年の同じ時期に比べ、およそ7%しか減らず効果が見込めないことが分かった。これにより、値上げに慎重だったIOCから内諾を得た為、晴れて1000円の上乗せが正式決定となった。